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ハチ

 いつだったか立ち読みした本で「疲れたときはお菓子ではなく蜂蜜を食べる」という話を読み、私もやってみたくて蜂蜜をあちこち探してたら、同時にミツバチの話題もよく目に留まるようになりました。昨日も新聞で「蜂群崩壊症候群(CCD)」という、養蜂家の巣箱から突然ミツバチが大量に姿を消す現象について書いた「ハチはなぜ大量死したのか」の著者ローワン・ジェイコブセン氏の取材記事が載っていました。

 ところでなぜ、ミツバチが大量にいなくなることが話題なのか?他にも絶滅危惧種の生き物は沢山いるのに?と思っていたら、ちゃんと理由がありました。それは、「作物の“実”を作る重要な担い手がいなくなるから」です。果物や野菜などの作物が“実”を作るためには、花粉を受粉させることが絶対条件というのは、理科の時間に習いましたね。ジェイコブセン氏によると「アメリカでは食物のじつに八割が、多かれ少なかれ花粉媒介者のお世話になっている」のだそう。日本でも既に「CCD」が各地で確認されていて、花粉交配をミツバチに頼っている作物の収穫数減少が懸念されています。この夏はスイカやメロンなどの価格が上昇するかもしれないというニュースを見た方もいらっしゃるかもしれませんが、それも「CCD」の影響によるものなのです。今朝も散歩してたら、近所の畑でおじいちゃん達が談笑していて、「この前スイカも植えたんや」という話が聞こえてきました。こうしてせっかく楽しみに苗を植えても、“実”がならなかったら…。さみしい。実際は、より多様な生命活動が自然界には連動しているので、あまりにも大雑把な表現であることをお断りしておきますが、「ミツバチがいなくなることは、田畑が“実”のならない不毛の地になること」。そしてその先には、私たちの食料問題がつながっています。身近な事で喩えるなら「スーパーの野菜コーナーがガラガラになるかもしれない」ということです。

 これは大変!ということで、2006年にアメリカで初めて「CCD」が報告されて以来、専門家達がその原因を調べています。ウイルス感染、ダニ、農薬、携帯電話の電磁波、遺伝子組み換え作物など諸説あるようですが、ジェイコブセン氏が考える原因に、私には衝撃を受けました。ジェイコブセン氏によると、「人間の経済活動にハチが組み込まれ“過重労働”を強いられている。さらに、蜜を取る花の種類は限定され、栄養が偏り、不健康な状態にある」「私たち人間だって、健康状態が悪ければ、感染症などへの抵抗力は落ちる。ミツバチも抵抗力が落ちているところに、ウイルスやダニといった別の要因が複合的に絡んでいる可能性がある」というのです。さらに、その事を裏付けるように、ミツバチの花粉交配の全米巡回の話が続きます。「トラックで巣箱ごと何千キロも運ばれ、一、二週間現地で働いたら、また別の場所へ、といった感じ。ミツバチは物扱いで、疲弊しているだろうことは想像に難くない」。ミツバチは、ストレスで疲れて、嫌になって逃げた…なるほど。人が農作物を大量生産するために行われていた事実に驚くと同時に、ミツバチが強いられている状況が人とそっくりであることが、さらなる驚きでした。

 他にも人と同じ事をさせられていることがもう一つあったんですが、何かわかりますか?それは、ミツバチがストレスに対抗する抵抗力をつけるために、栄養剤を与えているという事実。ミツバチに栄養剤と聞いて、まず、何て不自然なんだろうと思ったのですが、それって、人間もやってるし、ウシ、ブタ、鶏などの家畜や、ペットもやってることで…。だけど、それでも、不自然だと瞬間的に思った感覚は、どこか本能的な感覚のような気がするし、それが全てかどうかは何の根拠もないんだけれど、今当たり前にしていることが、実は不自然だってことを忘れてしまってるのかも、とも思ったのでした。それに私は、ミツバチの様子を思い浮かべた時に、「とにかくもっと働いてもらわなければ困る!」というごく一部の人間が意図していることが隠れているような気もしました。

 「どこかで無理をすれば必ず破綻する」とジェイコブセン氏が言っていましたが、世界で経済の中心にいるような人たちが求めてきた『短期で高い利益』を求める経済の仕組みが、いよいよ限界に達しつつあることを、「CCD」によってミツバチたちが知らせてくれてるように、私は思いました。私たち人間が、健康や便利さ、快適さなどを求めることと経済活動は、歯車のように噛合い、一体となって動いているわけですが、人間に及んでいる様々な問題は言わずもがな、経済活動をしない動植物にも、確実に世界の歯車は噛合っていて、影響が及んでいるわけです。

 動植物も自然に生きられる環境を保ちつつ暮らそうとしたら、人の暮らしも随分変わるんじゃないかな?なんて、畑仕事の一つも出来ない私が言っても、何の説得力もないし、浅はかだってのは百も承知。だけど、でも、そうだったらいいのにな。思い始めたら、既に動き始めてるとも言うし。どうしたらいいんだろう?何ができるかな?まだまだ知りたい事、やりたい事がいっぱいだわ!



 
ハチはなぜ大量死したのかハチはなぜ大量死したのか
(2009/01/27)
ローワン・ジェイコブセン

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nakka

Author:nakka
ご訪問ありがとうございます。

一児の母をしながら、主婦・絵描き・カラーセラピーをしていこうと手探りしながらやってみましたが、心の病気になり、お休みしています。唯一主婦業はペースに気をつけながらやっているところです。

直感的に色を選んで描く色遊びを「天使のらくがき」と名付け、それをウェブ上に載せる目的で始めたブログでしたが、今は、日々の出来事や、思ったり、考えたり、感じたりしたことなどを綴っています。方向性が定まらず、気の向くままなところが「らくがき」みたい、ということで、のんびり続けていけたらと思います。


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